風にころがる企業ホーマー

企業法務や経営に関する話題を中心に、気ままに情報発信してます。

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BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 02月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 02月号 [雑誌]
(2010/12/21)
不明

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法務担当者の仕事というのは調べものが多いことから、皆さん、本やWebなどを活用して情報を収集されているのではないかと思います。
しかし、単にそれに留まらず、「本が好きなのよね」という方も、法務担当者の方には非常に多いような気がするのですが、私の思い込みでしょうか。

さて、Business Law Journalの「法務のためのブックガイド」が1年振りに帰ってきました。
本が好き(?)な法務担当者にとっては、本当に楽しい企画です。
今年は法務担当者へのアンケートも実施されていたので、このBlogを読まれている方の中にも、アンケートに回答された方が多くいらっしゃるものと思います。

私もそのクチ。
アンケートの締切りを過ぎてしまったものの、「まだ受け付けてますよ!」という、編集部の方の温かいお言葉に励まされ、何とかアンケートに回答させて頂きました。
誌面を拝見していると、「おお、これは私の言葉ではないか」というものをいくつか見つけることができました。楽しいものです。


さて、今年のこの企画で秀逸だったのは、個別の法務担当者がお薦めする「個人的な関心分野」のコーナー。
例えばアビームコンサルティング株式会社の村中さんという方がお薦めしていらっしゃった、下記の本は法務担当者であれば、興味津々なのではないでしょうか(笑)

Wordのストレス解消読本 -Wordの「本当の」使い方教えます[2007/2003/2002対応]Wordのストレス解消読本 -Wordの「本当の」使い方教えます[2007/2003/2002対応]
(2010/02/06)
西上原 裕明

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先日Twitter上で、法務担当者とは切っても切れない仲であるWordの「使えない話」で盛り上がったのですが、皆さんやはり「ストレス」を感じているのですね。
早速買ってみようと調べたところ、類書に以下のようなものもありました。

Wordアレルギー解消マニュアル―正しく使えば・楽しく使えるWordアレルギー解消マニュアル―正しく使えば・楽しく使える
(2009/07)
五十嵐 紀江

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法文書作成のためのMicrosoft Word2007法文書作成のためのMicrosoft Word2007
(2009/02)
高田 靖也

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前者はパラパラと眺めてみたところ、なかなか読みやすく「ストレス解消読本」とどちらを買おうか迷っています(結局「ストレス解消読本」を買いました)。
後者は「法文書」という切り口ですが、準備書面など弁護士向けの記載が多く見受けられました。


さてもう一冊、数人の方がお薦めしていらっしゃた以下の一冊。

英文契約書作成のキーポイント英文契約書作成のキーポイント
(2006/02)
中村 秀雄

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海外契約ドラフティングの基礎中の基礎として外せない本


と、「小売・流通業 法務担当者」の方がおっしゃっていますし、「企業法務マンサバイバル」のtacさんに至っては、


BLJでも多くの法務パーソンがオススメしていたとおり、持ってないとお話にならない感じ。


とおっしゃっています。

やはりそうですよね・・・
そのうち買おうと思っていたのですが、tacさんのような「信頼できる目利き」が薦める本はすぐに買うのが吉。
早速購入しました。

ほかにも、あんな本やこんな本、「これは確かにお薦めだよね」という本が多数紹介されていて興味は尽きません。
年末年始に読む本を選ぶ参考にしてみてはいかがでしょうか。
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BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 10月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 10月号 [雑誌]
(2010/08/21)
不明

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8月号、9月号はまだ積読状態なのですが、tacさんが登場しているということや、その他諸々の理由から、10月号を先に読んでみました。

10月号の特集は「人材流動化時代の法務キャリア」ということで、企業法務の世界で生きている私たちにとっては非常に興味深いテーマであり、素通りするわけにはいきません。


また例によって私より数段早く、かつ、10倍程度わかりやすく「企業法務マンサバイバル」のtacさんが今回の特集についてまとめていらっしゃるので、詳しくはそちらをご覧ください。


          →10倍程度わかりやすい説明はコチラ


さて、巷間よく言われますしtacさんも書いていらっしゃる、
「転職は3回まで」
という話。
この手の話はいつも耳が痛いのですが、私はこの時点でアウトです。

さらに、Business Law Journal の中でも触れられている
「転職は35歳まで」
という話。
これまた私は、気がつくとギリギリアウトの年齢になってしまいました。

以上から、私が今回の特集を読む意味は全くないですね(笑)
とはいえ、今後の新人さん採用時の参考になる話題がてんこ盛りでした。

個人的に非常に興味深かったのが、「転職のノウハウ」と題した座談会の以下のくだり。


 私は採用面接もよくしますが、面接で法律知識を問うのはナンセンスだと思っています。六法を見れば分かることを聞いたり、取引内容の詳細な説明もないままに架空の契約書レビューをさせてもあまり意味がないでしょう。知識や経験についての最低限のスクリーニングは人材紹介会社に任せ、面接段階では社内クライアントとうまく付き合えるかどうか、あるいは「損得勘定」や「金利」といった営業センスをきちんと持っているのかを見るほうが重要です。

 営業センスは経営者自身が持っているはずで、そればかりを法務に求めるのはどうでしょうか。私は法務パーソンとは、ステークホルダー間の利害調整に苦しむ経営者を、確かな法律知識をもってサポートする役割だと思っています。加えて、経営者や現場の思いを法的に問題のないよう文章で表現する「確かな言語化能力」も求められます。とすれば、選考で法律知識や契約書作成力をしっかり確認することも必要なのでは・・・と個人的には思いますが。



「バランス」とひとことで片付けることもできるかも知れませんが、会社が法務担当者に求めているもの、法務担当者自身が求めているキャリアパス、そして会社における自身のポジションなどから、考え方に若干の相違が生じるのではないでしょうか。

とはいえ、個人的にはDさんのおっしゃるように、「法律知識や契約書作成力」というものも選考時に確認しておく必要があるのではないかと思います。
というのも、Fさんのおっしゃる「人材紹介会社によるスクリーニング」というのは、法務担当者に関してはあまりアテにならないように思うからです。
私自身、人材紹介会社を利用して転職したこともありますが、法務担当者として必要な知識などについて、必ずしも紹介会社の方は理解されていなかったように思います。
ただ私が採用する側であれば、Fさんのおっしゃること、言葉を換えると「ビジネス感覚」とでもいうのでしょうか。これは最低限持っていてほしいと思います。

そういった意味でやはり「バランス」は大切だなあ、と当たり前のことを再確認した次第です。

そういえば以前転職活動をしていたとき、ある会社の面接で、法務部門の主任クラスの方から次のような質問を受けたことを思い出しました。


典型契約13種類を挙げてください。



何を求めた質問であったのか未だに謎なのですが、10~11くらい挙げたところで「うーん・・・」と考えていたら、「あなたは勉強が足りませんね」と言われてしまいました。
これはまさにFさんのおっしゃる「六法を見ればわかること」の典型ですね。

話が逸れてしまいましたが、10月号も Business Law Journal ならではの特集が楽しめるので、是非読んでみてください。
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