風にころがる企業ホーマー(入居作業中)

企業法務や経営に関することについて、情報発信していきまーす!

2009年09月

私は(ほぼ)一人法務なので、法務部門に配属された、特段の法務知識のない人材を育成する機会というのはないに等しいです。

しかし「(ほぼ)一人法務」とよく書いていることに気づいている方もいらっしゃるかと思いますが、部下はいます。
その部下は法務ではなく、総務や社内全体の業務の最適化(業務管理・業務改善)などを主な担当としています。私は総務の責任者も兼任しているので、彼女の上司ということになっています。
しかし彼女は法務の経験も知識もないため、法務に関する作業のうち簡単なものを頼むことはあっても、法務担当者としての判断を要するような業務は任せられません。
そのため「(ほぼ)一人法務」という言い方をいつもしているわけです。

以前私の部下であった女性は、今年の夏に退職したのですが、その女性は「総務」のみを担当していて、仕事に楽しみを見出せないまま終わってしまったようです。
現在私の部下である女性は、「業務管理・業務改善」のためのシステム作りを中心業務としていて、「総務」にはやはり魅力を感じていないようです。
ただよく口にするのは、「法務をやってみたい」という言葉です。

もちろんだからといって、「じゃあ法務担当になろうか」などというような無責任なことは言えないし、言う権限もありません。
彼女は単に、私の仕事を近くで見ていて「面白そう」と思い、私の仕事の話を聞いて「やってみたい」と感じているに過ぎないのではないかと思っています。

そんなことを随分前から言っているので、じゃあ「ビジネス実務法務検定3級」の勉強でもしてみたらどう?」なんてことを以前提案してみたことがあります。
法務の業務の一部を彼女にやってもらうことを念頭に、少し法律の勉強をしてもらおうと考えたのです。
それ以来彼女は、少しずつではありますが、テキストを読み進めているようです。


以前勤めていた大企業でも、新任の法務担当者にはビジネス実務法務検定3級の受験が推奨されていましたし、最低限の法律知識を得るには適した試験だと思います。
ただ、個人的に思うのは、「企業法務をやるには民法についてはもっと深い知識と理解が必須だ」ということです。
もちろん会社法や訴訟法、知財関連の法律など、会社の形態や規模によって必要となる法律知識は異なるのでしょうが、民法についてだけは、一度きっちり勉強をしておかないと、「伸びない」と考えています。
そうすると自然、OJTだけではそのような知識は身につかないので、個人的に勉強をしてもらう必要が出てきます。

そのような時に、どのような勉強方法を勧めるべきか、正直私にはわかりません。
そこでまずはウォーミングアップとして「ビジネス実務法務検定3級」の受験を勧めたりしているのですが、入口としては「あり」かもしれませんが、その後のことまで考えると、どうやって育成していくべきか頭を悩ませるところです。


ちなみに前職では3人、そのような担当者がいましたが、1人は立派に法務担当者としてやっていきましたが、1人は異動願いが受け入れられて異動し、1人は結婚してやめてしまいました。

「法律に関わる仕事をやるつもりのなかった法務担当者」の育成、皆さんはどうされていますか?
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株式会社は、新株予約権を発行した日以後遅滞なく、新株予約権原簿を作成し、次の各号に掲げる新株予約権の区分に応じ、当該各号に定める事項(以下「新株予約権原簿記載事項」という。)を記載し、又は記録しなければならない。



との規定が、会社法第249条にあります。

そしてまあ、新株予約権証券は発行しないことが多いでしょうから、

イ 新株予約権者の氏名又は名称及び住所
ロ イの新株予約権者の有する新株予約権の内容及び数
ハ イの新株予約権者が新株予約権を取得した日



新株予約権原簿には、これらを記載することになることと思います。


株主名簿に比べて、社債原簿や新株予約権原簿といったものは存在感が薄く、ついうっかり忘れられてしまいそうですが、会社法にも規定されていることですし、きっちり作成しておきましょう。

新株予約権にまつわるトラブルというのは、私の知る限りにおいても割と多くあるようです。

例えば創業者である代表取締役が自分自身に割り当てをしたものの、他の取締役が決議の不存在や瑕疵を主張したりというのはよくある話。特に創業者である代表取締役が第一線から退いた途端、そのような話が吹き出ることがあるようです。

また、設立間もない会社が、上場へ向けて役職員のインセンティブ目的のストックオプションを発行したものの、取締役会決議を欠いていたり、登記を失念していたりといった理由で、トラブルになるケースもあるようです。

いずれにしても新株予約権は、その名の通り、いずれ株式になる可能性が高いものであるだけに、金銭的価値が高い可能性もあり、取扱いは慎重にすべきです。

ひとつひとつの手続きを間違いなく進め、ついつい忘れがちな「新株予約権原簿」も漏れなく作っておきましょう。
作らなくても誰も何も言わないけど、トラブルが起きてからでは遅いですよー!
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昨日で「夢の9連休」も終わり、今日からまた、日々の仕事に戻ります。

そうはいっても、今の仕事は割と楽しんでやっているので、「つらいなあ」とか「いやだなあ」といったような感情はありません。
まずは今日の朝開催される取締役会の運営担当として、この9連休中に議題の変更が生じていないことを祈るばかりです(笑)。何せ資料は連休前にプリントアウトしてありますから。


それにしてもすっかり秋めいてきました。
朝のこの時間帯の空気が、だいぶひんやりとしてきています。
先週までいた福岡は、もう少し暖かかったのですが、この時期であれば東京の方が過ごしやすいかも知れません。

先日、保育園のお友達一家と行った、小田急山中湖フォレストコテージですが、このブログにおいてもなかなか注目度が高いようです。

先日アップした写真は、仮面ライダーやら子供たちやら、他人様にはどうでもよいような代物でしたが、少しでもコテージの雰囲気が伝わるよう、昨年行った時の写真をアップしたいと思います。

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「モービルキャビン」という建物では、このように(左手にある)コテージの正面に車を停めることができます。
コテージには割と広めのテラスがあり、雨が降ってもそこでバーベキューを楽しめます。


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そしてこのように、コテージ前には専用のバーベキュー場があり、石でできた炉があるので、上に網を乗せれば、肉でも野菜でもガンガン焼くことができます。もちろん炭は必要ですが。
しかし必要なものは殆んど管理事務所に売っているので、買って行ってもいいし、管理事務所で買ってもいいです。

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嫁さんのプライバシーに配慮して写真は小さめですが、コテージ正面です。
中は12~15畳くらいの吹き抜けのリビングと、ベッドが2台ある寝室、それからキッチンとロフト、シャワーとトイレがあります。
キッチンには、皿・コップはもちろん、炊飯器、電子レンジ、トースター、ポットなどが完備されいますし、リビングにはエアコンやヒーターまであります。

「オレは男の旅がしたいんじゃ!」
というような方には、設備が整いすぎていてつまらないでしょうが、家族連れには簡単なキャンプ気分が味わえて、非常に楽しい場所です。
近くに温泉もあるので、そこで入浴するのもオススメです。

もちろん食後のお楽しみ、花火もOKです。

是非一度、行ってみてはいかがでしょうか。

以前のエントリーに対して「ご質問」というタイトルでコメントを頂きました。

このブログにたどり着かれた方の検索ワードは「募集株式の発行」とか「払込期間」とか「新株発行」などといったものが割と多く、別に意識しているわけではないのですが、このあたりの話題が多くなっているようです。

頂いたご質問は以下のとおり

募集株式とは公募増資の一種ですよね。通常の募集であれば会社はAさんあんたは株を買えないですよということはできないですけど、この募集株式は申し込み者の中から割当先を選ぶことができるのでしょうか。

このやり方は実務上どういう時におこなうのでしょうか。



まずはじめにお断りしておきたいのですが、私は弁護士その他の法律専門家ではなく、お答えする内容はあくまで私個人の知識と(若干の)思い込みによるものですので、「話が違うではないか!」なんて怒ったりしないで下さいね。
あと、基本的には取締役会設置の非公開会社を前提として回答させてもらいます。(この形態が日本のほとんどの会社ですので)


それでは以下、私の思うところというか回答というか、そのあたりを記載します。


まず初めに、「公募増資」という言葉を使うと、どちらかというと金融商品取引法上の「募集」のイメージに近くなってしまい、(非上場企業であっても)有価証券届出書などの問題が発生して、話が非常に複雑になってしまうので、ここではあくまで「株主割当」と「第三者割当」に絞ってお話させてもらいますね。
(第三者割当のうち規模が大きいものを「公募」というんだな、という程度の認識でよいかと思います。ただし、この「公募」は金融商品取引法上の「募集」に該当すると非常に厄介なので、50名以上に勧誘するような場合は気をつけて下さい)

以前のエントリーにも書きましたが、会社法上「募集株式の発行」には「自己株式の取得」と「新株の発行(通常の株式の発行)」の二種類があります。
「匿名」さんのご質問に関係がないと思うので、「自己株式の取得」もここでは触れません。

さて、問題は「新株の発行」です。
これには、「誰に株式の割当てを受ける権利を与えるか」によって、「株主割当」と「第三者割当」の二種類があります。
「株主割当」は、既存の全株主に割当てを受ける機会を与える株式の発行方法で、「第三者割当」はそんなことお構いなしで、新株の割当てを受けたい人に会社が割当てを行う方法です。

「匿名」さんの疑問はおそらく、「第三者割当」において、申込みをしてきた人(Aさん)に「あんたはダメ!」と言えないのではないか、という点にあるのではないかと推察します。(違ったらごめんなさい)


本来、株式を発行する時には、既存株主の持分割合が希薄化することを避けるためにも「株主割当」を行うことが望ましいのでしょうが、大きくお金を集めたいとか、特定の誰かが「おたくに大きく出資したい」などということを言ってきた場合などに「第三者割当」を行うことがあります。

このような時、会社は(株主総会の特別決議で第三者割当発行の承認を得たうえで)、「ウチの株を買いませんかー?」と申込みの勧誘を行います。(クドいようですが、大規模にやるときは金融商品取引法に注意して下さい)
それに対して「よっしゃ!オレが100株引き受けよう!」とか「ワタクシが50株引き受けますわ。オホホ。」などという人が名乗りをあげます。

ここからが「匿名」さんの質問に対するポイントです。
会社が株主総会において承認を得ている今回発行可能な株式数は100株だったとします。
そうすると会社は、後者のマダム風の女性に「残念ですがあなたには割当てません」ということができます。
もちろん、前者のおっちゃんに50株、マダムに50株、ということも可能です。
基本的には株式の割当ては会社が自由に決定できます。

この場合には、今後の会社運営の方向性なども考えて、株主として不適当な人が加わることを防止できるわけです。
非公開会社なので当然ですね。

個人的には前者のおっちゃんに100株割り当てた方が、総数引受契約を締結するなど、手続きが簡易になるので好きではあります。



うーん・・・・
回答になってますでしょうか。

そうそう。登記だけは絶対に忘れないようにしましょうね。効力発生日から2週間以内です。

ではでは。
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